一口に不良姿勢と言っても様々な種類があります。
ですが、今までの臨床経験の中で最も多い首こり・肩こりの原因は不良姿勢です。
猫背なんかは不良姿勢の代名詞のようになっていますが、“猫背”でなければ良い姿勢というわけではありません。
そもそも、なぜ不良姿勢はダメなんでしょうか?
代表的な不良姿勢
猫背姿勢
この場合は腹筋が弱く、上半身を十分に支えるために背中側の筋肉が頑張っている状態です。
首猫背姿勢
首から頭にかけて(特に顎が)前に突き出ている状態です。見た目では常に肩をすくめている状態です。
お腹つき出し姿勢&胸つき出し姿勢
については、骨盤の前傾が見られ、背中側の筋肉が働きすぎて身体が後ろに反ってしまっている状態です。
この姿勢では、常に背中側の筋肉が張っているため、腰痛が起こりやすい姿勢です。
上記のことから、不良姿勢の方は身体のどこかしらの筋肉に負担をかけてしまい、
肩こり・首こり・腰痛などの症状が起こります。
不良姿勢で起こる身体への影響
その1:上肢の悩み
首・肩こり、頭痛
首や肩の筋肉は、ほとんどが頭蓋骨についていることが多く、頭の重さに首が耐えきれず前に倒れてしまうことが原因で不良姿勢が起こります。
頭を首や肩で支えることになり、血行不良となるんです。
そうすると脳への血流が悪くなってしまい、脳の働きが低下し、集中力が低下します。(受験生さんに多いですね)
この場合の頭痛は緊張型頭痛に分類され、筋肉が過剰に緊張する事で起こる頭痛です。
※注意※ 片頭痛と緊張性頭痛の見分け方について
片頭痛は、首~脳へ走る血管が拡張することによっておこる症状です。
症状は、どちらか一方の耳の上のあたりに痛みが出ることが多く、ズキンズキンと拍動打っているかのような痛みが出ることが多いです。
この場合、肩こりがあったとしてもむやみに血行を良くしてしまうと余計頭痛の症状がひどくなる恐れがありますので、その時は首元や耳の上のあたりを冷やしてあげると緩和することが多いです。
緊張性頭痛では、背中側の筋肉が過剰に伸ばされ緊張することで首・肩こりと一緒に出てくる症状です。
症状は、両側性が多く(片側性の時もあります)、首や肩に痛みがある時だけ出現する特徴があります。
この場合、姿勢性によるものが多いですので、姿勢を見直す必要があります。
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その2:下肢の悩み
腰痛、膝の痛み
腰の筋肉は背骨や股関節についているものが多く、日常生活の過ごし方が大きく関わってきます。
その中でも特にイスに座った時の姿勢が多いです。
腰痛や膝の痛みでは、ほとんどが骨盤由来です。
ですので、姿勢を正さない限りその腰痛とは一生お付き合いすることになります。
もちろん、骨などが原因である可能性もありますので、ご自身で判断するのはやめましょう。
痛みを感じたら、お近くの整形外科にまず検査をしていただくことをオススメします。
その3:消化吸収などの内蔵の働きが悪くなる
「息がしづらい・・・」、「胃腸の調子がおかしい・・・」、「生理痛がいつも辛い・・・」
カラダの中には心臓・肺・胃腸・生殖器などの臓器が入っています。
内臓の働きの前提条件として、正しい位置にないと内臓は正常な機能をしないと言われています。
この条件からすると、不良姿勢になると影響する臓器が思い浮かびますよね。
- 肺
首や肩が前に引っ張られるため、呼吸がしづらく酸素が肺に入る量も少ないですので、息が浅くなります。
- 胃腸
胃や腸は消化吸収に大きく関わる臓器です。消化吸収システムには何も問題はありませんが、便秘となる恐れがあります。排泄が困難ですと、体内に毒素が溜まっていきますので代謝が悪く肌荒れやニキビ、吹き出物が出たり、やがて太りやすい体質になってしまう可能性も十分にあります。
- 子宮
子宮への血流不足による生理痛(腹痛や腰痛)の出現、子宮の後傾などもみられます。
※子宮の後傾は実際に生理痛を引き起こす原因にもなっています
- その他内臓の原因不明疾患
など、こんなにも症状が隠れているんです。
姿勢が悪いとカラダもマイナス方向に
人間のカラダは、本当によくできていますよね。
そもそも、姿勢も内蔵の位置も完璧な方はいらっしゃいません。
身体の痛みはないけど、よく周りから姿勢について指摘を受けるという方もいらっしゃいます。
痛みが出ていなければその姿勢がその方にとってのナチュラルと言えます。
普通に過ごせていれば問題ないのですが・・・
症状が出てないからと放置して、いざ症状が出るとやっぱりツラい想いしますし、お仕事など日常生活にも支障をきたしますよね。
症状の有無は人それぞれですが、痛みなどがある場合は身体が発しているSOSですので、ツラいのを我慢せずに相談してくださいね。
原因がわからないけど「体の不調が続いている・・・」という方も、Hinataにご連絡下さい!